
ペットが亡くなってしまったら① ~ペットの葬儀や火葬~
近年、ペットの供養に対する考え方は変化しています。以前はペットの死をあまり重要視せず、簡単に処分することが一般的でしたが、最近ではペットを家族の一員として扱い、人と同じように大切に供養することが自然な考え方となっています。ペットの供養方法も多様化し、火葬や埋葬、骨壺に納骨、ペット霊園、樹木葬や海洋散骨など、様々な選択肢があります。
ペットが亡くなってしまうのは、とても辛いものです。しかし、どれだけ辛くても考えなければならないのが、ペットの供養です。ペットが亡くなった後の葬儀や火葬などには、時間的な制約があることを理解しておくことが重要です。心の準備や整理がつかないまま急いで手続きを進めることになるかもしれませんので、後悔なくお別れするために、早めに選択肢や必要な手続きや費用を確認しておくことがおすすめです。大切なペットとの最後の別れを迎える際に、飼い主様自身が心の整理をするためにも、早めの準備が大切です。
ペットが亡くなったら、①葬儀や火葬、その後、②供養という流れになります。今回は主に①火葬と葬儀についてです。
大切なペットが亡くなってしまったら、悲しみに暮れることでしょう。しかし、ご遺骨になるまでは、葬儀や火葬に早くとりかからないとペットのご遺体は腐敗してしまいます。
ご遺体の安置と冷却
大切なペットが亡くなってしまった時にまず最初にするべきことです。 亡くなってから数時間経つと死後硬直が始まります。足が伸びきったままの場合は内側に折りたたんであげましょう。まぶたや口が開いている場合も、そっと閉じてあげましょう。万が一、硬直し始めて体が固まってしまったら、無理に動かしてはいけません。
段ボールなどの箱の底にペットシート、その上に毛布やタオルを敷き、ご遺体を安置します。頭とお腹の辺りを中心にドライアイスや保冷剤などを置き、ご遺体を冷却します。この際注意していただきたいのは、ドライアイスや保冷剤はタオルで包むようにしてください。ドライアイスや保冷剤が直接ご遺体に触れると、濡れてしまい、かえって腐敗を早めてしまう可能性があります。
葬儀
家族や友人と一緒に亡くなったペットを偲び、お見送りの時間を過ごす儀式として、お通夜や葬儀をされる方も近年多くなっています。祭壇やお花が用意され、お別れセレモニーが執り行われます。費用の相場は50,000円~100,000円程度です。ペット専門の葬儀社もありますので、専門家に相談されるのが良いでしょう。
火葬
ペットが亡くなった場合にも、人と同じように遺体を火葬します。ペットの火葬は、訪問火葬や専門の施設での火葬、合同火葬や個別火葬などの選択肢があり、費用の相場は10,000円~50,000円程度です。火葬の形態やペットの大きさによっても費用は異なり、これ以上かかる場合もあります。
亡くなった後の遺体は腐敗が進んでしまいます。そのため、一般的には亡くなられた日から4日以内の火葬が、最もペットのご遺体の状態を損なわずに見送ることができる期間です。しかし、季節や環境、ペットのご遺体の状態などで、腐敗の進み方も異なってきますので、亡くなった後はできるだけ早く火葬することが薦められます。
大切なペットが亡くなってしまうのは、とても辛いもので、心の準備や整理がつかないまま、何とか火葬まで進めたということもあるかと思います。しかし、ここまでくれば一旦一息つくことができます。次は、ご遺骨になったペットとどのように向き合うか、つまり、供養の方法について考えてみましょう。
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